ポルシェ928のテストチームにいた人物にインタビュー

ハンス・クラウスチェッカーは、1940年生まれ。 シャシー担当のエキスパートとしてポルシェ928の開発後期からウィンターテスト・プログラムに参加。 ワークススペックを持つレーシングマシーン開発にも従事した人物だ。

「私は928が発表される1年ほど前に、テストチームに入りました。当時の課題は、様々なウィンタータイヤを装着してオーストリアで走行試験を行うことでした。タイヤ自体はトゥルラッハー・ヘーエの山道やファルケルト湖の凍結した湖面でテストを行い、ハンドリングに関してはニュルブルリンクの北コースやハノーバのコンチドロームでテストしました。928は理想的な重量配分で走行バランスが良く、 テストでは911より良い結果を出していました。同僚のギュンター・シュテックケーニヒと私は、当時開催されていたヨーロッパ・ ツーリングカー選手権に928で参戦するというアイディアを練り、最終的にはレース仕様の928を生産する許可を得ることができたのです。 その928は1983年にデビュー戦を飾り、ニュルブルリンクやデイトナ24時間で堂々たる走りを見せてくれたのですが、 ヨーロッパ・ツーリングカー選手権のレギュレーションでは年間5000台の生産が義務付けられていて、928は残念ながらその台数には達さなかったのです。こうして、モータースポーツ界でキャリアを積むという夢は呆気なく消え、その後、928のレース参戦計画が再浮上するまで、実に30年以上の月日を要しました。ポルシェの訓練生たちと、年金受給者の私とギュンター・シュテックケーニヒによる共同プロジェクトがスタートして、今ここには1983年に初めてレースに参戦した時と同じように928がスタンバイしています」

クラシックポルシェ編集部

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