ポルシェの伝統│917/10から930へと採用されたポルシェのターボ技術

Porsche AG

1972年、ポルシェはアメリカン・カンナム(カナディアン − アメリカン・チャレンジカップ)に参戦するため、 917クーペをベースにスパイダーモデルを製作した。大排気量のライバルに立ち向かっていくために、ポルシェは917/10用に最高出力850psを発揮する水平対向12気筒ターボエンジンを開発した。

レーシングカーが持つ特有の負荷変動に耐え、極限の回転領域で適切にブースト圧をコントロールすべく、エンジニアたちは排気側のブースト圧制御に注力し、バイパスバルブを備えるターボチャージャーを生み出したのである。

こうして、新発想のエンジンを搭載した 917/10 は、アメリカン・カンナムでその力を見せつけた。このターボ技術は市販モデルへとすぐに利用され、1973年にポルシェはフランクフルト・インターナショナル・モーターショー(IAA)で 911ターボ(930)のプロトタイプを発表し、その翌年には市販化を決めた。3リッター水平対向ターボエンジン(260ps)を搭載し、世界最速のロードカーとしてポルシェの名と技術を世界に知らしめたのであった。

クラシックポルシェ編集部

RECOMMENDED