いかにもアメリカらしく、ポルシェらしい、完全なオープンさ│ポルシェ・ワークス・リユニオン

ポルシェ・ワークス・リユニオンと呼ばれる、ポルシェ・クラブ・オブ・アメリカ(PCA)が主催するイベントが存在する。モントレー・カーウィークの時期にラグナ・セカ・サーキットにほど近い、コラル・デ・ティアラ・カントリークラブで開催され、緑が美しい芝生の上にカラフルな個性溢れるポルシェが大集合する。
 
2019年は8月16日に、第5回目のイベントとして開催された。年代を問わず、ポルシェが端から端まで並ぶ光景には圧倒されるもので、ポルシェエンスージアストであれば興奮間違いないラインナップが勢揃いしているのだが、来場者はゴルフ場の駐車料($20/台)のみで参加することができるという良心的なイベントだ。ポルシェ展示だけでなく、ポルシェグッズやパーツ販売のテントや、ミシュランのブースなども展開されている。
 
ポルシェの展示スペースは、モデル別でエリアが区切られそれぞれ旗が立っているところへ停める。並びはきっちりと揃っているわけでもないのだが、カラフルなポルシェが点在している風景だけでも充分に見応えがあるのだ。


 
展示されているクルマはオリジナルでなければいけない、などのルールは全くなく、ラリーカーのようにペイントし改造したものなども並んでいる。一台ずつ、オーナーが書いたクルマの紹介文やストーリーが付けられているのだが、それをすべて読もうとすれば丸1日かかってしまうだろう。それほどに、オーナーの個性とポルシェ愛にあふれているのだ。


 
このイベントを主催するPCAは、1955年に創設され、世界で最も由緒あるポルシェ・クラブである。別に開催されるポルシェ・パレードという一大コンクールイベントでは、細かく基準が定められたジャッジシートをもとに本格的なコンクールと同様に審査がおこなわれ、受賞車が決められる。このイベントでも、コンクールがメインコンテンツとなっている。カテゴリーは15程度に分けられ、それぞれ1台ずつ賞が授けられる。しかし、こちらのワークス・リユニオンではポルシェ・パレードよりもカジュアルなジャッジの仕方で、ポルシェへの愛や、どれほど日々を共にしているか、などが審査基準とされる。より多くの人にポルシェを気軽に楽しんでほしい、ということをコンセプトにしているのだ。


 
その想いに沿い、訪れている人は老若男女問わず、それぞれが地面に座って休憩していたり、椅子でホットドッグを食べたりとマイペースにその空間を楽しんでいるのが素晴らしい。

また、コンクールの受賞車発表も形式ばって進められるわけではなく、ゆったりとした雰囲気の中で進行していく。オーナーそれぞれに、愛車の自慢話や、何年間乗っているのか、などを聞きながら表彰がおこなわれた。中には、「本当は妻のクルマなのだけれど、今日彼女は来られなかったから私が代わりに来た」と356に乗りながら微笑んでいる人も。


 
ミュージアム展示車級のきれいなクルマも、山道で砂を浴びながら会場まで来ており、ポルシェというクルマが何のために生み出されたのか、あらためて目の当たりにできるイベントである。ポルシェファンでなくても、ポルシェへ夢中になる人々の気持ちが理解できるのではないかと思う。それぞれのオーナーの雰囲気を少しだけ紹介してみたい。




P1/P1Aクラス優勝 1959 年ポルシェ356A
どうやって乗り込んだのかわからないほど恰幅の良いドライバー。実はロールバーを装着するほどの走り屋だそうだ。





P7クラス優勝 1971 年ポルシェ914-6
50周年を迎えた914 .さぞ長く所有しているのかと思ったら「3年前に買った」らしい。あえてノーマルを大事にしている。





P4クラス優勝 1974 年ポルシェ911カレラ
ボンネットのドライビングライトとルーフキャリアのスペアタイヤで、ラリー車のイメージを求めたという。


以下が2019年の受賞車。
P1/P1A Class: 1959年 Porsche 356A
P3 Class: 1966年 P orsche 912
P4 Class: 1974年 P orsche 911 カレラ
P5 Class: 1991年 Porsche 911 カレラ2
P5A Class: 1997年 P orsche 911 カレラ4S
P6 Class: 2009 911 カレラ S
P6A Class: 2019年 911 ターボ S
P7 Class: 1971年 914 -6
P8 Class: 1985年 944
P9 Class: 2018年 718 ケイマン
P10 Class: 2014年 パナメーラ GTS
P12 Class: 1977年 911
P13 Class: 1962年 356 B
P14 Class: 2018 911 G T3 ツーリング

RECOMMENDED