1964年の計画から現代の技術へ│ポルシェ・ドッペルクップルングの歴史

ポルシェは1964年、ツインクラッチ・トランスミッションの開発に取りかかっていた。そして、その技術を1979年のスポーツコンセプトカー 995に初投入した。

そして1980年代初頭、ポルシェのエンジニアはグループC用のレーシングマシン 956/962の開発に際して、トルクフローを妨げない自動変速機能付きのマニュアルトランスミッションを再検討した。この技術はターボエンジンと組み合わされた場合にとても興味深い反応を示し、スロットルペダルを踏み込んだままシフトチェンジができるため、 ターボの過給圧を一定にキープすることができるだけでなく、素早いシフトチェンジをも可能にしたのだ。

さらに1983年には、その発展型ともいうべき電子制御スパーギアを採用して初トライアルを実施。それは、“ ポルシェ・ドッペルクップルング ”(PDK)が産声を上げた瞬間であった。翌年、イモアで行われた1000kmレースに PDK を搭載した956を投入したのを皮切りに、1986年には 962Cを投入する。 モンツァで行われた世界選手権で勝利を挙げたが、当時の電子制御技術ではロード ゴーイングカーに必要とされる快適性を確保するのは難しいと判断された。そのため、ポルシェはPDK技術を温存することにした。

そして2008年、911カレラ(997)が第二世代に切り替わるタイミングでついに PDKが導入された。現在販売されている 911のうち、90%以上のモデルが PDK仕様であることからも、その熟成の度合いがうかがい知れる。

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